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生活保護でもペットは飼育可能?

生活保護を受給中でもペットを飼える

生活保護受給中にペットを飼うことは禁止されていません。つまり、ペットの飼育自体に問題はありません。
ただし、受給中は定期的にケースワーカーの指導が行われます。
それでも、次の2つの理由から、ペットの飼育に関して特別な指導が行われることは少ないと考えられます。
1.受給者の自由を尊重する姿勢が取られていること
2.ペットを飼うことが「贅沢」という考え方が変わりつつあること
さらに、ペットとのふれあいは精神的な健康に良い影響を与え、自立心の向上にも役立つとされています。
実際、生活保護受給中にペットを飼う人も多くいます。
ただし、これからペットを飼う場合、高額な動物を迎え入れることは避けるべきです。
生活保護は、最低限の生活を維持するための支援であり、余裕のある金額は支給されないため、
高価なペットを飼うことで生活が厳しくなる可能性があります。

多頭飼いは避けたほうが良い

生活保護を受給中に多頭飼いをすることは、慎重に考えるべきです。
ペットの飼育には費用がかかり、特に多頭飼いでは、金銭的な負担が増えるだけでなく、世話にかかる時間や労力、
さらには近隣住民への配慮も必要になります。そのため、十分な余裕がない状況での多頭飼いは一般的に難しいとされています。
多頭飼いをしている場合、ケースワーカーからの監視が厳しくなり、生活が成り立つのか懸念されることがあります。
もしペットの飼育が生活を圧迫していると判断された場合、ペットを手放すよう指導されることもあるでしょう。
また、飼育放棄や飼育崩壊にも十分注意が必要です。
意図せずに多頭飼いになることを避けるため、ペットには不妊去勢手術を施すことをおすすめします。
自治体や獣医師会などで助成金制度が設けられている場合もあるので、活用できるかどうか確認し、有効に利用するとよいでしょう。

生活保護の受給中に
ペットを飼う際の注意点

生活保護の受給中にペットを飼う際の注意点を詳しく見ていきましょう。

里親になることも視野に入れる

里親になることも視野に入れる

ペットショップでお迎えするのも素敵ですが、それ以上に新しい家族を待っているペットたちを里親として迎えることをおすすめします。里親を募集しているサイトを確認すると、どんな子がいるのかを見ていただけます。まずは、自分が飼いたいと思う子がいないか、ぜひチェックしてみてください。

ペットの飼育費用を把握する

ペットの飼育費用を把握する

ペットを飼う際には、必要な費用をしっかりと理解することが重要です。どんな動物でも飼育には費用がかかりますが、特に犬や猫は人気が高く、毎月の医療費やフード代、トイレ用品、ワクチン接種費用などさまざまな経費が発生します。月々の支出や、生涯を通じてかかる総額をあらかじめ把握し、自分がその責任を持てるかどうかを慎重に検討しましょう。また、ペットと共に暮らすには、ペット飼育可の物件に住む必要があり、そのような物件は敷金が高くなる傾向があるため、追加の費用も考慮しておくことが大切です。

医療費がかかる場合もある

医療費がかかる場合もある

ペットを飼う際には、毎月の費用に加えて、医療費がかかることもあります。ペットも生き物であり、常に健康でいるとは限りません。医療費が必要になることは、飼い主として当然考えておくべきです。万が一、ペットが入院や手術を要する事態が発生した場合、その治療を行うのは飼い主の責任です。しかし、入院や手術にはかなりの費用がかかることもあります。これらを十分に考慮した上で、ペットを飼うかどうか慎重に判断しましょう。

ペット飼育者の住居に関する問題

生活保護を受給すると、家賃に制限が設けられます。
また、車の所有が許されていないため、駅から近い物件を希望する方が多くなります。
さらに、ペットを飼育している生活保護受給者の場合、住める賃貸物件はより一層限られてしまいます。

住宅扶助内のペット可物件

住宅扶助は地域や世帯人数によって異なりますが、東京23区の単身者の場合、上限額は53,700円です。この範囲内で賃貸物件を見つける必要がありますが、ペットを飼っている場合にはさらに条件が厳しくなります。ペット可物件は一般的に家賃が1割から2割ほど高く、物件の選択肢も限られています。加えて、多くのペット可物件は小型犬または猫1匹までという制限があるため、複数のペットを飼っている場合、適した物件が見つからない可能性もあるため注意が必要です。

賃貸の入居審査

生活保護受給者の中には、さまざまな理由で経済的に困難な状況に置かれている方が多くいます。そのため、生活保護を受ける前に家賃を滞納していたり、金融機関の信用情報に傷がついている方も少なくありません。現在の賃貸契約では保証会社の利用が一般的になっており、過去の滞納歴などが原因で入居審査に通らないケースも見受けられます。特に、ペット可の物件が見つかっても、審査に落ちてしまい入居できないという事態は珍しいことではないのです。

生活保護費と
ペット飼育費のシミュレーション

ペットに掛かるおおよその費用を書き出してみます。

小型犬の場合 年間費用
食費 20,000~40,000円(ドライフードの場合)
シーツ 12,000円
狂犬病ワクチン 3,000円
フィラリア 8,000円
ノミダニ 12,000円
その他 3,000~33,000円(おやつ、ペット保険料、おもちゃなど)
合計(年間) 58,000~108,000円
1ヶ月あたり 4,800円〜9,000円

単身世帯の生活保護費の平均受給額は68,000円程度です。(加算なし、その他扶助なし、住宅扶助は家賃なので除外)
2人世帯での平均受給額は105,000円程度になります。

この金額で、自身の食費、水道光熱費、衣服代、携帯電話等の通信費、そしてペットの飼育費をやりくりする必要があります。
非常に厳しい生活が予想されるため、金銭的にペットを飼い続けることが難しくなった場合は、殺処分されないように里親を探すなどして、最後まで命に対して責任を持ちましょう。

生活保護とペットに関するQ&A

生活保護とペットに関するQ&Aをご紹介します。

ペットを飼育中に生活保護をもらうとしたら、ペットを手放さないといけませんか?
ペットを飼いながら生活保護を受ける場合でも、必ずしもペットを手放す必要はありません。ペットを迎えたら、最後まで責任を持って世話をすることが大切です。ただし、生活保護ではペットの飼育費用はカバーされないため、ペットを飼うことで生活費の負担が増え、経済的に苦しくなることがあります。その結果、ペットを手放さざるを得ない状況になる可能性も考えられます。こうした事態を避けるためにも、ペットを迎える前に、生涯にわたって責任を持って飼育できるかどうかを十分に検討することが重要です。
生活保護の受給中に飼えるペットの種類は決められていますか?
生活保護を受けている場合でも、飼えるペットの種類に制限はありません。ただし、ペットによっては飼育にかかる費用が高額になることがあります。生活保護の受給中は、経済的な余裕が限られていることが多いため、飼育コストがかかりすぎる動物はあまり推奨できません。ペットを選ぶ際は、それぞれの飼育費用をよく確認し、無理のない範囲で選ぶことが大切です。

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